自分勝手を信心勝手第一に 

               住職 小野山  淳堂

 

御教歌

わが家と思ふは迷ひ娑婆のやど

      如説修行の勝手第一

 

 五月五日、子供フェスティバルを開催し、京都鉄道博物館を訪ねます。コロナ禍で奪われた子供さん方の良き思い出が一つでも増えるよう、家族揃ってご参加ください。子供の頃の楽しい思い出は一生の宝物です。

 先日、第三東組の堀綾子さんが八〇〇軒助行の際に、自分の苦しかった頃の思い出、悔しかった出来事、そしてご信心と共に歩める幸せをお話しになり、「みんなにも、ご信心のご恩があるはず。目先のことに振り回されず一緒にご奉公に頑張りましょう」と励ましてくださいました。

 あなたの周りにも問題を抱える方が居るはず。信心の手を差し伸べ、ご法様の有難さ、信者同士で歩む安心を伝え、お教化に励みましょう。

 

 さて、先月、大阪清風寺の門祖会で中森潤さんがご利益談を発表されていました。この潤さんは私が清風寺でご奉公させて頂いていた頃の薫化会員で、「潤くん」も五十歳を過ぎ、新居のご利益を頂かれた話でした。

 それまでの旧宅は古い三階建てで、御講を受けても、三階へ上がる細い梯子のような階段を上って頂かねばならず、一階に御宝前の祀れる家に住みたいと思っておられました。

 そして、その思いがいよいよ強まった時、お講師から「広い家に住みたかったら、先ず立派なご戒壇を建立しなさい」と教えて頂いたことを思い出し、他のご信者さんから立派なご戒壇を譲り受けられました。

 

 しかし、引っ越しの話は一向に進まず、「御宝前様もこの三階の部屋を気に入ってはるんやな」と笑いながらも、住宅ローンの残債もある上、五十を過ぎて大きな負債を抱えたのでは、ローンを返す為の人生になりかねずご奉公にも差支える、「どうか理想の家に巡り会えますように」と祈願しつつ、財のご奉公に気張らせて頂くことにされました。

 本山初灯明料をはじめ各種のご有志、特に護法会には毎年夫婦で増口に励まれるようになると、すぐにご利益を頂き、収入は増えませんが住宅ローンの金利や電話料金、給料からの天引きの金額が下がるなど、不思議なお計らいを頂いたのでした。

 

 そして、とうとう、築四十年ですが鉄筋コンクリート造で、一階に二間続きの広い和室、流し台とトイレもあり御講を奉修する為のような間取りで、娘に転校の必要もない、理想の家に巡り合えたのでした。

 しかし、販売価格が高額で躊躇していると家主がこちらの希望金額で良いと言ってくださる。しかも、新規の住宅ローンの金利も安く、前の家も高く売れ、八十歳までローンができたものの御宝前から「八十まで元気で仕事とご奉公に励みなさい」と言われたものと受け止め、真っ先に御導師・お住職の御講を頂き、「自宅の道場が御法様のお役に立つよう、家族そろってシッカリ護持させて頂きます」と誓っておられました。お互い信者の家は凡夫の自分勝手に住むのではなく、信心第一にご信心の勝手の良いように心がける事が大事。

御指南「御講参詣の度数。御講勤日の数。助行等。御燈明の油。御線香。蝋燭等。一生の間、積功累徳。信者の思出也。心を尽し、身を労するを御奉公と楽むを当世の真の御弟子旦那と云也」(扇十四・七二)