今月の御法門 

   コロナより恐いもの 

      住職 小野山  淳堂

御教歌

心より我身にひゞきわが身より

 

    家国あめがしたにひゞけり

 

 新型コロナで亡くなった世界中の霊位のご冥福と、闘病中の皆様の速やかな当病平癒、政治・経済・世情・民心の安定回復を皆様と共にお祈り申し上げます。南無妙法蓮華経

 かつて阪神淡路大震災の時、「ボランティア」という言葉が生まれ、ロウソクの灯、ルミナリエの光が人々の心を癒し結び付けました。東日本の大震災では、「絆」という言葉が生まれ、人と人とを繋げる「ふるさと」の唄が人々の心を励ましました。

 しかし、今般のコロナでは「三密」が提唱され、全国に緊急事態宣言が出され、今月6日まで「人との接触」を八割減にと呼びかけられています。

 日本国民として政府の決定には従わねばなりませんが、テレビは、人を見たらコロナと思えと言わんばかりの報道で、不安と恐怖心を煽り、コロハラやコロナストレスを生んで、脅迫や暴力へと繋がり、人間の絆を断ち切らせようとしているようです。

 

 4月25日現在、新型コロナによる死亡者数は、アメリカ5万2000人、イタリア2万6300人、フランス2万2600人を超えるのに、日本は334人で桁違いに少なく、日本の例年のインフルエンザは患者数が約1000万人前後、死亡者が約1万人前後で、一日5万人の患者数を超えなければ厚労省も流行の注意報を出さないのに、いかに人命が尊いとはいえ、コロナはこの騒ぎ。

武田邦彦博士によると、幸いにも今年のインフルエンザの患者数は例年の五分の一だということで、ブログ等を通じて、テレビや報道の過剰な扇動に惑わされず、心を楽しく明るい方向へ向けていくべきだということを指摘されています。

 

 恐ろしいのはコロナの病魔より、これから諸外国並みに感染が拡大するのではという恐怖心や不安が生み出す人間不信では無いでしょうか。

 そして、コロナ自粛と同時に起っている不況は世界規模の経済恐慌を生み出し、2万人に減った自殺者は5万人に増えるといわれています。子供の虐待は高じ、ウツ病を発症する人もあり、高齢者の足腰は弱って寝たきりになられる等、その災禍はコロナを上回るかもしれません。

 

 東日本大震災の時、震災前後で時代が変わると言われましたが、今や、コロナ前後で大きな時代の変化が語られるのではないかと考えられます。

 政治・経済・医療・マスコミ・仕事などの社会の仕組み、家庭生活や個人の生き方、国際関係等、人間としての生存の仕方、世界の在り方に反省の目が向けられることでしょう。

 お祖師さまは、「飢饉疫癘(えきれい)遍く天下に満ち」との書き出しで、『立正安国論』を幕府に建白されました。(疫癘は疫病・流行病)

 或いは、令和の元寇が来るかも知れず、「正法による安穏な国造り」に対するご奉公の真価が問われる時が来ます。御題目で免疫を高め明るく、信心改良増進に励まねばなりません。

 

 さて、冒頭の御教歌では、お互いの「心」が正される所に、世界(家・国・天が下)の平和・福祉・幸福が実現されると教えられてあります。世間でも、「心が変われば習慣が変わる。習慣が変われば環境が変わる。環境が変われば運命が変わる」と言われます。お互いの心を信心で鍛え、皆でこの苦難を乗り越えましょう。

御妙判「身つよき人も、心かひなければ多くの能も無用也」(昭定一〇九九)