ご奉公の足跡(教化体験談)

幼い頃から御題目とともに  ー法灯相続ー     佛立寺 上村 清隆

 ありがとうございます。

 私の教化体験談をお話しさせて頂きます。

 お教化と申しましても、子供二人の法灯相続のことです。子供たちは、私の父母と私たち夫婦が同居する二世帯家庭に誕生しました。私たち夫婦は共働きなので、平日の子育ては父母に頼るところが大きく、朝夕のお看経はもちろん、お寺参詣など父母と共に行動して育ちました。少し大げさな言い方になるかも知れませんが、子供達の生育環境の中には、何の不思議もなく「御題目」があり「ご信心」がありました。幼少期から御宝前へのお給仕を手伝わせたり、子供にせがまれて買ったケーキなどは、先ず御宝前にお供えしてから与えるようにするなど、御宝前を中心とした家庭を心がけて生活しました。

 また、病気した時は、薬と共にお供水をいただかせ、治った時には「良かったね!お祖師様のお陰やね。」と共に喜び、御利益を感得させて頂けるように心がけました。

 

 因みにこんなことがありました。長女が英語検定で大きな壁にぶつかった時のことです。共に朝参詣をさせて頂いて検定会場へ送り届けましたところ、すんなり合格。以来、彼女は困ったことがあると「明日、お参りするし連れて行って」と、親をアッシー君扱いするようになりました。(笑)

 次女は、中学・高校と陸上部に入っていたのですが、記録が伸び悩んでいた時のことです。朝参詣させていただいて皇子山陸上競技場で記録会に臨んだところ、目標タイムを見事クリアーしました。このように二人とも、しっかり現証のご利益を体感して育ちました。

 

 私は二十歳を前にした娘に、当然の如く入信を奨めました。ところが娘は、猛然と拒否したのです。如何に説得しようとも全く応じませんでした。拒否しながらも朝夕の御宝前へのご挨拶、お寺参詣、お会式のご奉公と、なんの変わりもなく続けていました。この反応は、長女のみならず次女の時も全く同じでした。姉妹共に数ヶ月後には入信書に署名、捺印はした訳ですが、皆さんは二人が何故入信書の提出を拒否したと思われますか?

 拒否理由は、「今でも、ちゃんとご信心してるやん」「行ける日はちゃんとお参りもしてるし、ご奉公もしてるやん」「何んで今、入信書出さなあかんのん」と、言うことでした。そして、入信書を私に渡した時「自分が稼いだお金でお布施が出来るようになった時に、出したかったわ」と言われました。

 

 今、社会が一応「大人の判断が出来る」と認めた年齢は、選挙権年齢の十八歳。少し前までは二十歳でした。社会が認めた大人年齢と、本人が判断する大人年齢には差違が有ることを心に留めていなかったことに気づかされました。相手を尊重しつつ事を進める難しさを思い知る一件でした。

 また、我が子の場合は、口では「もう二十歳だから」と言いながら、子供扱いしてしまいがちです。心して法灯相続に当たってください。勝手な自信を持って子育てして来て、最後に、子供まで苦しませてしまった馬鹿な親の体験談でした。

 ありがとうございました。